スポーツクライミングとは
スポーツクライミングは、ロッククライミングの登攀(とうはん)技術を基にした競技の総称です。
そり立つ壁にカラフルなホールドを使い、自身の身体一つで登っていくスポーツ。身体能力と技術、持久力、壁を攻略するための読みが求められる競技です。
スポーツクライミングの国際競技大会における種目は、「リード」、「ボルダリング」、「スピード」の3つがあります。
「リード」は、6分以内に12m以上の壁をどこまで登れるかを競います。
「ボルダリング」は、5m以下の壁に設置された複数のボルダー(コース)を、制限時間内(4~5分)にいくつ登れたかを競います。
「スピード」は、同条件で設置された15mの壁を2人の選手が同時に登り、その速さを競います。
スポーツクライミングの見どころ
リードは登りきる選手が少なく、6分の制限時間内に12mの壁に挑むという難易度の高い種目です。少しでも高く登るため、持久力が要求される中落ちてしまったら競技終了という、緊張感も魅力の1つ。
リードに限らずスポーツクライミングは、ホールドというカラフルな突起物も見どころです。壁にコースを作る際、大きさや形も様々なホールドが使われています。指をかけて掴みやすい「ガバ」や、指で掴めず手の平全体を使う「スローパー」など、それぞれの名称もユニークです。
ボルダリングは、頭脳戦が見どころです。一見登ることなど不可能に思えるコースを攻略していく選手の動きが魅力的です。一人ひとり体格の違いなどによって攻略法や動きの違いも楽しめます。また、最大の見どころは、選手たちのアクロバティックな動きでしょう。
スピード競技の魅力は、その目まぐるしい展開にあります。特に一流選手たちの対戦では、息をのむような激しい競り合いが見られます。選手たちの卓越した身体能力が如実に表れるため、観客にとってもわかりやすく、エキサイティングな種目となっています。
スポーツクライミングの歴史
スポーツクライミングは、ソビエト連邦で1940年代後半~1980年代にかけて、自然の岩場で規定の高さまでいかに早く登れるかを競っていたのが始まりと言われています。
同競技会の国際競技連盟は国際スポーツクライミング連盟(IFSC)です。IFSCが中心となって行われたワールドカップは、1988年からスタートしました。
そして、2020年東京オリンピックで正式競技に採用され、リード、ボルダリング、スピードの複合種目が行われました。
まとめ
スポーツクライミングは、色とりどりのホールドを使用し身体一つで壁を登っていく競技です。各種目には独自の魅力があり、リードは持久力と緊張感、ボルダリングは頭脳戦とアクロバティックな動き、スピードはスピーディーな展開に注目してみてください。