棒高跳とは
棒高跳は、陸上競技の跳躍競技の一種で、ポールの反発力を用いて高く跳ぶ能力を競う競技です。
 助走をつけてポールを「ボックス」と呼ばれる地面の穴に差し込んで、その反発力を活用してバーを跳び越えます。
 棒高跳では、バーに身体が触れても地面に落ちなければ成功となります。しかし、ポールがバーに当たってバーが落ちてしまった場合は失敗です。
 最後に跳躍に成功した高さがスコアとして記録されます。また、選手は全ての試技を行う必要はなく、「パス」して次の高さにチャレンジすることもできます。
 ルール上、ポールの長さ、太さ、材質などに制限はなく、チャレンジする高さに対して、自分に合ったポールを選びながら試技を行えます。
棒高跳の見どころ

棒高跳の見どころの一つは、「パス」を使った駆け引きです。試技を見送ってジャンプ回数を減らし、体力や集中を温存しながら、他選手の結果を参考にして次の高さに挑むなど、上手なパスの活用法が求められます。
 また、しなりのあるポールを使うことで、ほかの跳躍種目より高い記録を生み出すダイナミックな動きが最大の特徴です。スピードをつけて踏み切り、約4~6mに設置されたバーを跳び越える姿は、多くの観客を魅了します。
 空中での倒立姿勢や身体のさばきなど、高度な技術も求められるため、体操競技に似た要素もあります。
棒高跳の歴史
棒高跳は、羊飼いが棒を用いて川や垣根を跳び越えていたことが発祥だと言われています。初期はポールに木材が使われていましたが、次第に竹、金属、グラスファイバーへと進化し、記録も更新されてきました。セルゲイ・ブブカ選手が1994年に6m14の屋外棒高跳記録を打ち立てた後、2024年にアルマンド・デュプランティス選手がそれを上回る6m26を達成しました。
 オリンピックでは、1896年の第1回アテネオリンピックから男子は正式種目として採用されていました。女子競技は2000年のシドニーオリンピックから公式種目になっています。
まとめ
棒高跳は、ポールの反発力と助走を組み合わせてバーを高く跳び越える陸上競技です。しなやかなポールを活かしたダイナミックな跳躍が魅力。ポールの素材の進化とともに記録も飛躍的に伸びていき、現在も世界中の選手がさらなる高みを目指しています。
 
