柔道とは
柔道とは「柔(やわら)」の術を用いての徳義涵養を目的とした日本発祥の芸道・武道のことです。柔道は、投技、固技、当身技の3つをメインに戦います。
試合は10m四方の畳の上で行われ、白か青の柔道衣を着用します。勝敗は「一本」をどちらかの選手が取った瞬間に決まり、「一本」の要件を満たさない技の時は「技あり」となります。
技は100種類あり、投技が68種、固技が32種もあります。明治時代に学校や警察に普及し、第二次世界大戦後には国際柔道連盟の設立や乱取り試合がオリンピックに採用されるなど、世界に普及しています。
柔道の見どころ
柔道は一瞬で勝敗が決まる「一本」が最高の判定です。全ての選手が一本を狙っているため、一本を取ることは難易度が高く、選手はそのために死力を尽くしています。
投技の一本は、強さ・スピード・背中をつけるなどのインパクトのある形で相手を投げた時に与えられます。豪快な投技が決まった瞬間は美しく、見どころと言えるでしょう。
固技の場合は、技の要件が揃った時に主審が「おさえこみ」と宣言、そこから10秒おさえこめば技あり、20秒おさえこめば一本となります。
4分間の試合の中で一本が決まらなかった場合は、「技あり」を決めていた選手が優勢勝ちとなり、優劣がつかない場合は延長戦を行います。
柔道の勝負は熾烈を極め、気迫、一瞬で決まる豪快な投げ、激しい戦いから目を離せません。
柔道の歴史
現在世界中で行われている柔道は、1882年に嘉納治五郎氏が東京の永昌寺で指導をスタートしたのが始まりと言われています。
嘉納氏は、日本古来の格闘技「柔術」を学び、様々な流派の長所の研究・改善を行ったそうです。そして新たな柔術体系や指導体系を確立しました。
1887頃から学校でも課外授業として行われ始め、1931年には正科目としても取り上げられています。
第二次世界大戦直後は戦後進駐軍の「武道禁止」の命によって、学校で柔道が禁止されました。その後1948年に全日本柔道選手権大会が復活、1949年に日本柔道連盟が結成され、復興の兆しをみせます。1950年には学校でも柔道を行うことが許可され、戦前以上に普及し始めたそうです。
1956年、第一回世界柔道選手権大会が開催され、1964年の東京オリンピックで初めて男子の正式種目に採用されました。
日本の成績
柔道がオリンピックの正式種目になって以来、金メダルの獲得数・全てのメダル獲得数でも日本がトップを誇っています。
総メダル獲得数(男女合計)では、日本が84個、次いでフランスが49個、韓国が43個と日本は群を抜いています。発祥の地である日本の「お家芸」として、活躍を見せています。
まとめ
柔道の始まりは嘉納治五郎氏によるものでした。100種という多くの技を駆使しながら一本を狙う選手の気迫や、豪快な投技が見どころと言えるでしょう。日本で生まれ、今では世界中で親しまれている競技です。日本発祥ということもあってか、世界と比べて日本の強さには目を見張るものがあります。これからもたくさん活躍を見せてくれそうです。