新体操とは
新体操は、リボンやボールといった手具を用いながら13m四方のフロアマットで音楽に合わせて演技をする、芸術性を競う採点競技です。
個人演技では1人で1分15秒~1分30秒以内に演技し、団体演技では5人で2分15秒〜2分30秒以内に演技を行います。時間は厳密で、長すぎても短すぎても、1秒ごとに0.05点減点となります。
個人はフープ、リボン、ボール、クラブ、ロープ(個人はジュニアのみ)の5種目があり、オリンピックではロープ以外の4種目が行われます。団体では2種目行われ、単一の手具もしくはボール&フープなど2種類の手具を組み合わせて演技します。
・フープ
フラフープのような輪っかを高く投げ、身体を通して受け止めるなど高い技術と大胆な動きがポイントです。
・リボン
最もポピュラーな手具。長さ6mのリボンの美しさをキープするには、常に手首を動かし続けなければならないため、見た目より力のいる種目です。リボンが床についたり、結び目ができたりすると減点の対象となります。
・ボール
女性が手の平で持てるほどの大きさのボールを使い、身体の上を転がしたり、美しく流れるような優雅な動きで演技をします。
・クラブ
一見マラカスのように見える手具で、2本1組で使用します。クラブは巧みに扱うテクニックと、投げてキャッチする動作の難しさによるスリリングさが特徴です。
・ロープ
ロープは空中に投げたり、身体に巻き付けたり、折り曲げたりと様々な操作をします。ロープが床について歪んだり、張りがなかったりすると魅力も半減してしまいます。
新体操の見どころ
新体操の見どころは、スピード感あふれる巧みな手具さばきと、身体と手具が一体化するようなしなやかで洗練された美しい動きが魅力です。
団体競技では、相手に手具を投げ合って交換をしたり、投げて受けるまでの間に人の上を飛び越えたりする複雑な連携技など、スピーディーかつ息の合った動きに注目です。
さらに、衣装も見どころの1つ。デザインやカラー、装飾が凝っており、ラメやストーンがふんだんに施されて煌びやかに輝く、華やかな色彩の衣装で楽しませてくれます。
新体操の歴史
新体操は、バレエや舞踊に由来する芸術体操をもとに発展した採点競技が始まりだと言われています。時代とともに手具を使い、動きが複雑になり、現在の新体操となりました。
1963年、ハンガリーで第1回新体操世界選手権大会が開催された後、女子のみのオリンピック競技になったことで、多くの国々に新体操が広まりました。
個人総合は1984年ロサンゼルスオリンピックから、団体総合は1996年アトランタオリンピックから実施されています。
まとめ
新体操は、リボンやフープなどの手具を用い、音楽に合わせて演技する採点競技です。スピード感あふれる手具さばきや、選手と手具が一体となる美しい動き、団体での息の合った連携が大きな見どころです。さらに、華やかな衣装や演技の芸術性も新体操の大きな魅力です。